朝食を食べると痩せる?

朝食を食べると痩せる?

2018.11.01

「朝ごはんはしっかり食べましょう」――健康増進のために朝食が必要なことは理解しているし、子どもの頃から何度も聞かされている。しかし、朝食よりも、もっと睡眠をとりたい、痩せたい、といったことを優先している人も多いのでないだろうか。 しかし、朝食をとらないで、食事が夜型になると、体重が増えやすくなるだけでなく、血糖や脂質などの代謝にも悪影響があらわれることが明らかになった。 朝食を抜き、その日の最初の食事が昼食で、夕食を食べる時刻も遅い――こうした生活スタイルは睡眠と覚醒のサイクルを狂わせるおそれがある。朝食を抜くことは、睡眠・起床・食事という体の24時間周期の自然なリズムを乱し、体重増加をまねき、脂質の代謝にも悪影響を及ぼすという。 「食事の時間が夜型になるのは、考えられている以上に危険なこと。食べる時刻が遅いと、血糖、インスリン、中性脂肪、コレステロールの値が増加することで、肥満や2型糖尿病、心臓病などに関わるホルモンのマーカーが悪影響があらわれます」と、ペンシルベニア大学ペレルマン精神医学大学院心理学部のケリー アリソン氏は述べています。

24時間のホルモン分泌を調べたところ、食事が朝型になると、食欲を促進する作用のあるグレリンの分泌のピークが昼間にあることが分かった。一方で、食欲を抑制し、エネルギー代謝を活性化する作用のあるレプチンは長く作用し、体重増加を抑えられることも判明した。 「食事をとるタイミングなどの生活サイクルが、体重コントロールや健康マーカーに重要な影響を及ぼすことが分かりました。食事のタイミングを朝型にし、睡眠時間を一定にするだけで、体重をコントロールしやすくなります」と、アリソン氏は言う。 「生活スタイルを変えるのは容易ではありませんが、なるべく早い時間に食事を済ませるだけで、健康への慢性的な悪影響を取り除くことができる可能性があります」

韓国の研究では、朝食をとる習慣のない人は、特に男性で脂質異常症の発症リスクが高くなることが示された。 脂質異常症とは、血液中のコレステロールや中性脂肪などの脂質の量が異常になった状態のことで、動脈硬化や2型糖尿病と密接なつながりがある。 脂質異常症を放置していると動脈硬化が進行し、心筋梗塞や脳梗塞といった命に関わる病気に至ってしまう。韓国でも経済成長によって生活習慣が変化し、患者が増えているという。 研究の対象となったのは、2013~2016年に韓国で行われた健康栄養調査に参加した30歳以上の男女1万874人(男性4,858人、女性6,016人)。 脂質異常症の診断には、血液検査による総コレステロール、LDLコレステロール、HDLコレステロール、中性脂肪の測定値を用いた。 その結果、男性の34.2%、女性の16.9%が脂質異常症と診断された。男性では、朝食をとる頻度が低いと脂質異常症を発症しやすく、朝食を全くとらない男性は、週に5~7回摂る男性に比べて、脂質異常症の発症リスクが1.42倍に上昇した。 このように、朝食をしっかり食べることが、健康管理のために重要であることが、科学的に確かめられている。健康的な朝食を毎日食べるようにしたい。

如何だったでしょうか?朝食を食べないリスクは体重増加だけではなく糖尿病などの成人病の原因にもなります。しっかり朝食を食べて痩せやすい体質を作りましょう!

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